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なぜヨーロッパで「日産キャシュカイ」が売れているのか【欧州最量販クロスオーバーの秘密】

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今ヨーロッパで最も売れているクロスオーバーは、「日産 キャシュカイ(Qashqai)」だ。日産はなぜ、欧州の名立たる自動車メーカーを抑え、クロスオーバー市場で成功することができたのか。

「日産 キャシュカイ」とは?

キャシュカイは、ヨーロッパ向けに開発された日産のコンパクト クロスオーバーだ。かつて日本でも「デュアリス」の名で販売されていた。2007年に発売以来、累計230万台を売り上げ、欧州で最量販のクロスオーバーとなっている。

第二世代はヨーロッパをメインマーケットとして売り出された。その後はアジア、オセアニア、アメリカ(ローグ スポーツ)など、日本を除くほぼすべての地域で展開され、日産の世界戦略車となっている。

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ヨーロッパで人気を博す理由

その1:ピンポイントで市場のニーズを捉えた

 第一の理由は、ヨーロッパの人々が求めている「クロスオーバー」の理想形を具体化できたことにあるだろう。

オンロードを主としたSUVが市場に現れたのは、つい最近のことだ。それまでSUVと言えば、オフロードを前提としたクルマだった。「クロスオーバー」と呼ばれるクルマは、1997年の「レクサス RX(日本名ハリアー)」が最初だ。

その後ポルシェやBMWメルセデスなどが相次いでクロスオーバー市場に参入した。しかし経験の浅い分野だけに、大きすぎたり、走りが悪かったりと、どれも致命的な欠点を持っていた。

一方でキャシュカイは、2007年にリリースされた。それはヨーロッパの道に最適で、スマートなクロスオーバーだった。チャンスを的確に掴んだ日産は、ヨーロッパのクロスオーバー市場の主導権を得たのだ。

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その2:スタイリッシュで洗練されたデザイン

キャシュカイの都会的なデザインは、ヨーロッパの人々に高く評価された。第二世代では、そのエクステリアにさらなる磨きがかけられた。

日産のデザイン ランゲージがふんだんに盛り込まれ、Vモーショングリルや、ブーメラン ランプ シグネチャーが見て取れる。

キャシュカイは今や日産ブランドのアイコン的存在である。アライアンス全体のイメージアップにも、少なからず貢献しているだろう。

新型キャシュカイ 発表【ジュネーブモーターショー】

日産はジュネーブモーターショー17で、「キャシュカイ」のフェイスリフトモデルをワールドプレミアした。デザインはVモーションが強調され、よりアグレッシブになった。

最大の注目ポイントは、自動運転技術「プロパイロット」が搭載されたことだ。高速道路上で運転操作を支援するシステムで、ドライバーの負担軽減が期待できる。ちなみに日本では、既にセレナに採用されて話題となった。

まとめ(日本発売はあるのか?)

今年で10周年を迎えるキャシュカイは、クロスオーバーの先駆けとしてヨーロッパの人々に愛されてきた。私はこれからも、キャシュカイがクロスオーバー市場を牽引する、都会的で洗練されたクルマであってほしいと思う。

ちなみに日産は、この素晴らしいクロスオーバーを日本で売る気はないようだ。私はこのクルマを日本に持ってくれば、売れると確信している。売れなかった先代とは違う。プロパイロットとブラッシュアップされたデザインが、最大のセールスポイントとなりえるだろう。日産には、是非ともキャシュカイの日本発売をお願いしたい。

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