Motor Lab.

高校生の共同プロジェクト|オートライフマガジン

いすゞエルガシリーズ

ここではエルガのうち従来のモデルを継続する車型をご紹介する。

 

目次

1.エルガハイブリッド

2.CNGノンステップ

3.エルガ 自家用ツーステップ

4.エルガミオ

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1、エルガハイブリッド

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 エルガハイブリッドは2012年に発売された。ディーゼルエンジンとモーターを併用するパラレル式のハイブリッドバスで、従来型のノンステップバスをベースにホイールベースを2種類展開する。ハイブリッドシステムは米イートン製で、いすゞと日立がエルフハイブリッド用に共同開発したリチウムイオンバッテリー及びインバーターを組み合わせる。この2つは車内右側最後部に配置し、ディーゼル車と同様のボデーサイズを実現した。

 発信の際はモーターのみで駆動し、その後モーターとエンジンを併用して加速、定常運転ではエンジンのみに切り替わる。減速時は制御エネルギーを回生して蓄電、モーター駆動に利用する。これにより、ベース車より、燃費を5%向上、重量車モード4.90㎞/ℓを達成している。

 エンジンは直列6気筒・7.8ℓの6HK1―TCC型で191kwを発生、トランスミッションはハイブリッドシステムと同じイートン製の6速AMTを採用、社則や負担等に応じた自動変速により、ハイブリッドシステムの回生性能をフルに引き出している。

 2015年1月に各部を改良し、6速AMTにパワーモードを追加して加速時や登坂時の走行性をよりスムーズにするとともに、約60㎏の軽量化にとり標準仕様では定員を1人増やした。このほかにはエアクリーナーエレメントを乾式から湿式に変更、エネルギー回生の流れなどを乗客に知らせる客席用のハイブリッドモニターをオプション設定した。

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2、エルガCNGノンステップ

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 いすゞCNG圧縮天然ガス)バスは1996年、LVキュービックの時代に発売され、以来20年にわたり発売されるとともに、現在では市販のCNGバス唯一の選択肢でもある。大型車は襲来のエルガノンステップをベースに、180kwを発生する直6のCNGエンジンを搭載、6速ATを組み合わせる。このエンジンは燃料噴射システムМPI(マルチポイントインジェクション)を採用し、噴射量や噴射タイミングを決め米格制御することで、排出ガスを低減、平成21年排出ガス規制並びに平成20年CNG車排出ガス技術指針に適合している。ルーフに配置した燃料ボンベの容量は150ℓ×5本で、一充噴あたりの航続距離は約200㎞である。

 なお中型のエルガミオノンステップにもCNGバスは設定され、162kwエンジンに5速ATを組み合わせる。

 

3、エルガ 自家用ツーステップ

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エルガのツーステップ車は、2002年以降は交通バリアフリー法の施行に伴い、自家用に集約されて、現在に至っている。ホイールベースは短尺:4.8m、中間尺:5.3m、長尺:5.8mの3種類を設定するが、これらは1995年以降、LVキュービック~エルガで展開されてきたサイズである。

 エンジンは直列6気筒、7.8ℓも6HK1系から、221kwを発生する6HK1-TCS型を搭載、6速MTまたは6速ATを組み合わせる。走行中の燃料噴射と回転数を自動的に制御し少燃料運転をサポートするECONモードを全社標準で備える。またアイドリングストップ&スタートシステムをオプション設定する。

 仕様は前扉が基本で定員は立席の有無を含めて55~89人を設定する。全車と通じてデンソー製パッケージクーラー、ラジオ等を標準装備、オプションでトランクルームやTV&チューナーなどを設定する。

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4、エルガミオ

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 エルガミオは1999年に先代のLRをモデルチェンジした中型路線車で、翌年に発売された初代エルガとのモジュール設計がなされ、デザインやパーツの共通化が見られた。2004年に日野自動車に日野レインボーⅡとしてOEM供給を開始、2007年に統合モデル化されて現在に至る。

 現行のエルガミオホイールベース4.4mのノンステップバスワンステップバスが基本各1車型で、エンジンは新型エルガ用と同系列で直4・5.2ℓの4HK1-TCH型を搭載、177kwを発生する。トランスミッションは6速MTまたは5速AT(アイシン製)で、6速MT車にはアイドリングストップ装備により平成27年重量車燃費基準を達成した仕様もある。

 このほか、発進時にはエアコン負担を軽減するエアコン出力制御を装備、またワンステップバスには中4枚折戸をオプション設定する。

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バス部門次回更新は6月4日です。

次回予告「新型いすゞエルガ」・「いすゞキュービックの歴史」について