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Motor Lab.

高校生の共同プロジェクト|オートライフマガジン

知っているようで知らないバスの世界 №2

4.運転士は3台の時計で時刻を確認している!

路線バスに対して、「なかなか来ない」という不満を持つ人は少なくはないと思います。渋滞が起きた、事故が起きたなどのちょっとしたアクシデントですぐ遅れてしまうのがバスの弱点です。

乗客やバスを待つ人のイライラを募らせないように、バスの運転士は少しでも早く到着するように心がけていますが、ある意味、これ以上に気をつけなければならないのが、早すぎる発車というものです。

例えば、10時にバス停に来るはずのバスが遅れて10時5分に来たとしても、乗客は5分だけですみます。一方、10時発のバスに乗ろうとして、9時58分にバス停に来たところ、予想外に早く着いたバスが、9時57分に発車してしまったとなると、それだけではすみません。

地方でバスが「一時間に2本」というような場合、次のバスが来るまで30分も待たなければならなくなります。これでは時刻表の意味がなくなり、バスの信頼性が損なわれてしまいます。

そのようなことがないように、バスの運転士は、バスの発車時刻が時刻表より早まっていないか、常に時計を見ながら確認しています。もっとも、時計が進んでいたり遅れていたりすると、時計と発車時刻が合っていても意味がありません。そのため、多くの運転士は発車の際、3台の時計で時刻を確認しています。

2台は運転席に設置されたもの、もう1台は自分が身につけている腕時計です。

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それなら、仮に1台が故障していても、残る2台で正確な時刻をわかることができます。運転士は3台の時計で時刻を確認しながら、発車時刻を見定めているのです。

 

運転士がいつも行うチェックは時刻だけではありません。ではほかに何を毎日チェックしているのでしょう

 

5.運転士が毎日必ず行うチェックは?

 大勢の客を乗せて走るバスの運転士が、心身ともに健康であることをもとられることは言うまでもありません。そのため、運転士を管理する営業所では、常に運転士の体調に気を配っています。

運転前の点呼の際、顔色などから運転士の健康状態をチェックするのもそのひとつで、もう一点、必ず行うのがアルコールチェックです。

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もし、前夜、飲みすぎたりして、運転手の呼気からアルコールが検出されたら、その日の運転はご法度となります。運転手は出社後、すぐにアルコール検査器に息を吹きかけ、検査結果と運転免許証を上司に提出し、上司のチェックを経て、ようやくバスの鍵を渡されます。

運転士が、体内にアルコールが残って状態でバスを運転することがないように、バス会社は最新の注意を払っています。バス会社によっては、運転中に飲酒していないか確認するため、運転終了後にもアルコールチェックをするところもあるらしいです。

バスに乗務する前日の飲酒を、完全に禁止している会社もあります。バスの始発、つまり朝6時から運転するケースもあるので、普通なら大丈夫と思えるような時間に前夜の酒を切り上げても、アルコールが残ってしまう可能性があるからです。それを避けるため、前日の飲酒を一切禁止にしているのです。

 

アルコールチェックを受け、上司に許可をもらい、出庫したあと、入庫するまでの間、運転士はどのくらい運転しているのでしょうか?

 

6.運転士は1日どのくらいの時間運転をしてる?

路線バスでは、早朝から深夜までバスが運行されています。例えば朝5時始発で最終が夜12時になると、19時間も運行していることになります。

そんな路線で働く運転士は、もちろん1人ですべての時間を運転しているわけではありません。多くのバス会社では、早朝から深夜までの運行に対応するため、バスの運転士の勤務時間を「午前番」「午後番」「通し番」などに分けています。午前番は早朝から昼まで、午後番は昼から深夜まで、通し番は朝から夜までで、運転士の勤務時間は8~9時間が一般的です。

例えば、朝6時が始発のバスの運転士の場合、5時40分頃に出社、アルコールチェックやバスの点検などをおこなった後、

5時55分に始業の点呼を受け、

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6時から運転を開始します。

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営業所に戻ってくるのは午後1時半ごろで、

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1時40分ぐらいには就業の点呼を受け退社という具合で、これが午前番のスケジュールです。

ただし、出庫中ずっと運転し続けているのではなく、疲れた体や頭を休ませるため、途中で一時間ほどの休憩が設けられています。また、次の運転までの小休止などもあるので、実際の運転時間は6時間程度です。

休憩時間や小休止の間は、ただボーっとしているのではなく、次の運行に向けて燃料をチェックし、場合によっては給油も行うそうです。

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早朝や深夜の運行の場合、営業所に設けられた仮眠室で仮眠をとることもあります。また、休憩時間は。午前番や午後番では1回だけですが、通し番の場合は2回とるそうです。

路線バスには運休日がないところがほとんどなので、運転士は5日出社して1日休むというサイクルで勤務しているケースが多いようです。

 

(バス部門)

 

バス部門次回更新は4月6日(木)です。お楽しみに!

次回予告「知っているようで知らないバスの世界№3 (ユニークなバス編)」